4月の構造動作トレーニング・東京教室「足指先から頭まで ── 快適動作のための構造動作トレーニング入門」は、体の中から姿勢をつくり、快適に動作をおこなえるようにするための骨格位置、関節運動の方向、深部感覚を実習しました。

今回、東京マラソンを走ったときに膝を痛めてから不調が続いているという方の参加がありました。以前にも反対側の膝を痛めたことがあり、偏頭痛が日常的にあるそうで、体が健康的に回復する方向を模索されていました。体の状態を確認すると、ランナーに多い大腰筋の作用が正常に働いていない状態でした。簡単な調整をおこなってみると、膝痛と頭痛が抜けたので、それほど体が複雑な状態に陥っていないことが確認できました。体が健康的に回復していくためには、正しくトレーニングをおこなっていくことが大切です。

体が健康的に回復していくためのトレーニングは、機能的な体の状態へ回復させていくことが必要だと思います。例えば、足の指が思うように動かせない、足首が硬い場合は、感覚と運動の循環を良好にしていかなければなりません。この原因については、末端の感覚低下、足のアーチ構造の崩れ、関節運動の方向の間違え(親指の使い方が逆)、下肢のアライメントのズレで筋肉の起始停止部が不一致(筋肉が正常に働かない)などかなり個人差があります。足もしくは体の状態に必要なアプローチをしていかなければなりません。一般の方が間違えやすいのは、原因がわからないまま、動かないからほぐす、硬いからゆるめる、という考え方になりがちだと思います。例えば、足底の筋肉が硬いからと思って指圧をつづけた結果、逆に偏平足になってしまった、ということがありますので注意が必要です。正しい体の理解で、その状態を見極め必要なアプローチをすることが大切です。
