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Channel: 股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座
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フォーカルジストニアのメカニズムと治療の進め方

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音楽家を悩ませる難治性のフォーカルジストニアという病気がある。例えばピアニストの場合だとピアノを弾く際に小指や薬指が屈曲してしまい、指を早く動かせなくなり、思うように演奏できなくなる。音楽を生業にしている人たちにとって深刻な病気だ。最近はジストニアの原因が脳にあるといわれており、手術を受けたピアニストが再起不能になったケースがあった、できれば手術だけは避けたいとの声を聞く。

 

私のところでも紹介や著書を読まれた方に限ってフォーカルジストニアの治療をすることがある。フォーカルジストニアの原因や治療方法については様々な評価があり、ある程度の身体の基本的な考え方が共有できないと治療が進まないというのが実情だ。

 

私は、すべての原因が脳にあるとは考えていない。それ以前に手指・身体の深部感覚(固有感覚)の低下が音楽家におけるジストニアの要因にあると考えている。ジストニアの治療をしている音楽家の演奏を観ても、その動きから手指・身体の深部感覚(固有感覚)の改善が必要だと判断することが多い。そのため、私はまず基本的な手指・身体の機能回復訓練に徹することにしている。

 

治療の進め方は、ピアニストの場合、できるだけ指を屈曲しやすい曲を演奏して改善点を探る。ピアニストは指が屈曲してしまうことを巻き込むと表現するが、巻き込み方や程度は様々だ。ジストニアの治療をしている音楽家は、幼少のころから長きにわたって練習しているうちに手指・身体の使い方に個性的な癖が身についている人が多い。個性的な癖は、手指・身体の機能低下を招いていることが少なくない。指先から身体を整えることが大切だ。

 

そして、演奏の中で改善点を探り、修正し、演奏、修正・・・演奏する。これが、現状の私の最善策だ。音楽家の方達が、生涯、演奏がつづけられるよう願っています。

 

 

草間律さんのサイト:フォーカルジストニア≫≫≫

 

 

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