またわり練習会のこと。
先日、危うく山で遭難しかけた。必死で沢を下って生還したが、全身の打撲、擦り傷、筋肉痛がひどかった。ようやく、傷が癒え股割りで身体を整えている。人は必死になると普段使わない機能にスイッチが入るようだ。自分の不注意で痛い目を見たが、腕や脚の活性力があがったのは思わぬ拾いものだった。今回の失敗から自分の行動をもっと慎重にすべきと肝に銘じた。
この日は、ターンオーバーを反復した。常連のペアは丁寧に股関節を切り返す動きを反復していた。私はその様子を関心して見ていた。股関節の可動をスムーズにするために行うトレーニングだが、皆が同じ目的をもち「何をするのか」が明確であれば良質のトレーニングになるのだ。
股割り動作では、体幹を保持する。しかし、重心を前方に移動する際に腰が残りがち。これは体幹を保持できておらず股関節が動いていない。鏡で腰を確認しながら開脚前屈を反復した。すると、今度は体幹を保持すると脚の保持が手薄になる。股関節が内旋して脚が前に倒れてしまうのだ。これも股関節が動かない股割り動作。股関節を屈曲するということが本当に難しい。

体幹を保持するのには、上半身と手、下半身と足を切りはなしていけない。手と足の使い方を身につけて体幹を保持して動作をおこなえるようにする。この日は、足の連動を反復。足指、足首、膝、股関節の正しい連動を入力する。正しく連動しているかの目安はハムテンション。ハムストリングスが股関節の動きに作用していればOK!

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