野球で腕を故障し、日常生活に支障がでなないまでは治療をした。しかし、肘は曲がったままで伸ばせない、球を全力で投げることができなくなった。長期間、故障を放置していると、感覚が低下し、肘や肩の「はまった」感覚がわからなくなる。
私は野球経験こそないが、肘に血が溜まるほどの怪我や上腕骨顆上骨折をしたことがある。やはり、痛みがなくなった時点で、リハビリもせずに長年放置してきた。しかし、最近になって治療をすると、肘がカチッとはまった。それまで、肘は、はまっていなかったのだ。肘がはまってからは、腕が軽くなり、自分のパーツが戻ってきたことが嬉しかったものだ。

▲骨格筋の形と触察法(大峰閣) 著:河上敬介、磯貝薫
肘関節は、上腕骨、尺骨、橈骨から成る関節で複関節に分類される。肘関節の運動は、屈曲、伸展、回内、回外。特に、肘の予防と治療では、回内、回外の運動が重要。
肘が曲がったまま伸ばせない、というのは、故障して肘関節の動かし方がわからなくなっている状態だ。腕の中で動いていないものを見定めて、上腕骨と尺骨、橈骨のアライメントを整える。また、投球動作やバッティング動作は腕と脚がセットになっている。治療は動きに対してアプローチすることが大切。予防は、肘や肩がはまったことを実感できたら、腕橈関節を骨指標にして、正確な回内、回外運動を身につけること。

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