8月の構造動作トレーニング・東京教室「骨盤おこしトレーニング」は、骨盤のアーチ構造を理解し、 上半身、骨盤から股関節を介して伝達する力を分散し、大腿骨に伝わる骨格位置で動作ができるようになるための実習をした。

構造動作トレーニングでは、坐骨結節を後方に確認できる位置をスタートポジションにしている。これは、骨盤という特殊な形状をした骨が力学的に最も強度を発揮できる位置であることと、股関節が自由度を発揮できる位置であることからスタートポジションに採用している。坐骨結節を下方に確認できる位置をスタートポジションにしている人からすると、骨盤が前傾しているという感覚だが、構造動作トレーニングでは、このスタートポジションから骨盤の前傾(股関節の屈曲運動)をトレーニングしていく。

坐骨結節を下方に確認できる位置をスタートポジションにしている人は、股関節や腰椎など脊柱に負荷をかけ故障しやすい傾向にある。これは、坐骨結節の2点で体重を受けるので、接している部分のお尻が痛くなる、また、肛門を圧迫するので痔になっている人が多い。そして、骨盤の形状に対して不安定な位置、骨盤のアーチ構造が生かされていないので股関節を潰すような力がかかる。運動においては股関節の自由度が発揮できず、可動域が狭く、股関節が硬い傾向にある。

構造動作トレーニングでは、恥骨結節と坐骨結節を結ぶ三角形を骨盤底面にし、坐骨結節が後方に確認できる骨盤の位置をスタートポジションにする。
骨盤のアーチ構造を備えて、上半身、骨盤から股関節を介して伝達する力を分散し、大腿骨に伝わる骨格位置で動作ができるようになるためには、脚のアライメントを正しく配列し、安定した接地ができる足で身体を維持できるようにすることが必要だ。

自分は逆猫背、だという参加者がいた。逆猫背という表現をはじめてだったので聞くと、小便小僧の像のような姿勢で、耐えていないと後へ倒れてしまいそうなだ。他にも、猫背や反り腰の姿勢が問題になるが、下肢の要因ばかりでなく、胸郭と骨盤の位置関係が維持できていないことも要因になる。
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牧神の蹄をつかって自宅でトレーニングをしているが、上手くブロックをつかめない、という参加者がいた。足の小指と薬指の感覚が薄く、牧神の蹄を積む、降ろすという運動をおこなうのだが、正しい感覚入力ができていなかった。 運動は、正しい感覚を入力し出力することが大切だ。 この感覚と運動の循環が良好になるように、正しい運動の出力ができるまで感覚と運動を繰り返し上書きする。
