顎がズレている女性を治療した。顎がしゃくれて、噛み合わせが悪く、顎に力が集中し噛みしめてしまう。口を開ける軌道がわからないのだそうだ、首をかしげると顎のおさまりがいいのだが、頭が傾いてしまい、頭がふわふわするそうだ。法例線が深く、写真に写りたくない、人前で笑うことが嫌、など本人にとっては大問題だと訴える。
要因は何か、徒手検査でチェックする。原因はいくつかでてきたが、要因は脚にありそうだ。徒手検査と施術を併用して身体を調整していくと、脚が安定し、背中が入り、顎がおさまり、力みが抜けた。日常生活で顎に悩まされないために、運動療法をおこない、動作改善の必要性を説明した。
動作改善は主に、足首、膝、股関節の軌道を修正。例えば、足首の底背屈の軌道が反れているが、本人には自覚がない。そのためスクワット動作をして真下に下りているつもりでも、反れていることを自覚できない。そのような無自覚な動作の積み重ねで身体を歪めて顎をずらしていたのだ。
実は顎関節というのは、股関節を滑らかに動かすために関連深い関節なのだ。顎関節が固まっていると、股関節がつまるという影響がでることがある。今回は顎とは関係なく思えるが、脚の軌道を修正する運動療法の課題を伝えた。自宅に持ち帰って、動作改善につとめるということだ。
ハイヒールを履く人、足に変形がある人は動作改善をする際、サポートがあるとすすめやすい。構造動作トレーニングをやっている人は、深部感覚のペアワークがよいと思います。