体が硬い、というのは、どのような体の状態なのでしょうか?骨折をして予後不良のため関節が固まってしまった?姿勢不良、運動不足で体の機能低下を招き可動域が狭くなった?生まれつき、元々体が硬い?など、体の状態は人それぞれです。
私は構造動作トレーニングをはじめる以前、骨折など複数の怪我と姿勢不良や運動不足が重なったことが原因で体が硬かく可動範囲が狭い状態でした。体が硬く可動範囲の狭い状態というのは、それ以上の可動域の神経系統が通じていない、通じにくい状態でことが考えられます。体を硬くする原因には、関節運動の方向の反れ、運動軸の反れ、骨格配列の崩れ、などがあります。そうすると、重心移動の軌道が狂い、円滑に動作をおこなえません。その結果、偏って筋肉を使うことになり、過剰に使う筋肉と全く使わない筋肉が生まれ、正しく筋肉が作用できない状態になり、可動範囲の狭い硬い体の状態になるのです。
可動範囲の狭い硬い体の状態は体の機能が低下しています。低下する機能には、固有感覚、神経、筋肉、関節、骨などがあります。 例えば、姿勢不良や運動不足を改善しても、体が硬いまま、というのは、回復されていない機能が残っていて、さらに可動範囲を広げるための神経系統が構築されていないことが考えられます。
体が硬い人は筋肉をストレッチして、体をやわらかくしようと考える人が多いと思います。私も構造動作トレーニングを始める以前は、筋肉、骨、関節ばかりに注目していたので、思うように体を変えていくことは出来ませんでした。体の可動範囲を広げるには、低下している機能を残さず回復させ、さらに神経系統を構築していかなければならないのです。
▲新・徒手筋力検査法 訳=津山直一
体がやわらかいけれど、筋肉が使えない、という人にも同様のことがいえます。何を回復させなければいけないのか?どのように神経系統を構築していくのか?しっかり、考えてください。
【開脚180度】やわらかいだけではダメ!